【うまか話4】おふくろの味、マトケ
とうとう残り1週間を切り、6日間になりました。
目標達成まで、本当にあともう一歩です。
なんとか、今日中に達成したい!!
ご支援お願いいたします!!
さて、今回は4回目の【うまか話】です。
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科の善積実希さんに書いてもらいました。
ケニア北部のサンブルで調査をしている先輩です。
それでは、どうぞ!!
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ある日、マラリアにかかって寝込んでいる友人のお見舞いに出かけました。びっくりするほどの高熱。ここ2日ほど、ほとんど何も食べていない彼はぐったりしていました。
「ホディ。(ごめんください)。」
突然、明るい声と共に女性が訪ねてきました。彼のお母さんです。彼を心配して集まった私たちにあいさつを交わし、おもむろにビニール袋から大きなタッパを取り出しました。タッパの蓋を開けると…なんともいえない良い香りが!その正体はマトケです。
マトケとは料理用バナナ(以下、バナナ)を指します。
ケニアでマトケを食べたーいとお店で注文すると、バナナとじゃがいもで調理されたものがでてきます。何も口にすることができない彼のことを心配したお母さんは、手作りのマトケをタッパに入れてもってきたのでした。
さすがお母さん。食欲がなかった彼もすっかりマトケを平らげてしまいました。そんな彼をみていると、私もすっかり食べたくなってきました。
お母さんはそんな私をみて「カリブ!(どうぞ!)」とお皿にドーンとマトケを盛り付けてくれました。
やったー!「アサンテ サーナ!(どうもありがとう!)」と言い終わる前に、私はマトケをほおばっていました。
これが、私のマトケとの出会いです。
マトケといっても、家庭によって味や体裁はさまざま。
バナナとジャガイモをつぶしていたり、つぶしていなかったり…。
お店によってもオリジナルなマトケがあるので、私がマトケを食べたいときはいつも決まってお気に入りのお店へ足を運びます。
でも、やっぱり初めて食べたマトケの味が忘れられない!
そこで、彼のお母さんからマトケのレシピを伝授してもらうことになりました。
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<おふくろの味、マトケの作り方>
材料(3人前):バナナ8本、じゃがいも2キロ、玉ねぎ・トマト・塩適量
- 細かく切った玉ねぎ(適量)を、色が茶色くなるまでしっかり炒める。
- そこにトマト(適量)を入れる。
- 塩(適量)を入れて混ぜる。
- 皮をむいたバナナとじゃがいもを入れて混ぜ、塩加減を確認する。
【皮をむいたバナナ(白くて細長い)とじゃがいも】 - バナナとじゃがいもが浸るくらいに水を入れて、ぐつぐつ煮る。バナナとじゃがいもに火が通ったのを確認する。
これで、できあがり!
と言いたいところですが、お母さんのマトケはここで終わりません! - 出来上がったマトケからスープをすべて取り出します。そして、鍋を火にかけて完全に水分を飛ばします。
- マトケをすりこぎ棒などでトントンとつぶしていきます。マッシュポテトのようにつぶれたら完成!
【マトケを手際よくつぶしていくお母さん】
【黄色いマッシュポテトのようなものがお母さん特製マトケです】
お母さんのマトケをいただくときは、スプーンですくった「マトケ」をスープにつけます。これが本当に…
「ターーーーム!(おいしーい!)」
野菜やお肉をおかずに食べてもおいしいマトケ。一度、ご賞味あれ!